アウディQ7 エンジン不調 排気バルブ
エンジンチェックランプが点灯し、失火症状が発生しているQ7です。点検を行うと4番シリンダーに失火が発生しています。
オーナーがイグニッションコイルとプラグを交換したのですが、症状が改善されず入庫。4番シリンダーのコイル、プラグを入れ替えても症状に変化がありません。いやな予感がしますが圧縮を測定してみます。4番シリンダー以外はおおよそ12kgfあります。4番シリンダーは圧縮がありません。どこかに抜けてしまっています。
圧縮上死点に合わせてシリンダーにエアーを送り込むとマフラーから風が出てきます。排気バルブ側に何か問題が発生していますね。ヘッドカバーを外し、バルブの動きとバルブスプリングを確認しましたが問題はなさそうです。シリンダー内にカメラを差し込んでじっくりと観察していると、排気バルブの一部が欠損しているように見えました。シリンダー内壁面とピストントップはカーボン堆積はありますが問題なさそうです。どちらにしてもシリンダーヘッドを下ろして状況を確認する必要があります。
排気バルブに一部欠損が発生しています。
バルブシート・ガイドは問題なかったので、バルブ交換とステムシール、バルブすり合わせを行い組付け。
チェーンテンショナーガイドの摩耗とチェーンガイドの破損もあり、そちらも交換します
1カ月以上のお預かりとなってしまいましたが無事に納車することが出来ました。
インテークマニホールド、インジェクター洗浄も行い作業を終えましたが、燃調の状態が良くなかったのだと思われます。カーボンスラッジ堆積によっても引き起こされることがあるので、オイル管理は大切ですね。