ヴァナゴン T4 ATミッションオーバーホール1
ATミッション故障により走行不能なトランスポーター T4です。ATFは交換済みで、抜き取ったATFは廃棄してしまっているためATFからミッション内部の状況が予想出来ない状況です。
入庫後に点検すると前進することは何とか出来ましたが、バックすることが出来ない状態でした。Rレンジにシフトを入れてもエンジン回転が上昇するだけで車体は微動だにせず、ATF量が少なく補充しても変化なしです。
オイルパンを取り外すとかなり状態が良くないことが確認出来ました。色々とオイルパンの底に溜まっています。クラッチフェーシングが剥離した物も沈殿していました。ミッション内部も微妙に錆が発生しています。オーナーと相談しオーバーホールする方向で作業を進めます。
ミッションを取り外し分解。バルブボディーソレノイド故障。クラッチフェーシングの強烈な剥離、プレートの焼け等々が発生しています。
修理するためにパーツ適合を行うのですが、問題が発生。車体番号から調べるとミッションがまず違います。ミッションの品番から使われているバルブボディーを調べると、資料とは違うものが取り付けされています。ギアシャフトがミッション品番と適合しません。オイルパン形状と内部使用パーツが合致しません いったいどうなっているんだ・・ 098 01P 01Mが混載しているという素敵な仕様ですね。キャンピング仕様になっているので、車体打刻番号とビークルデータの車体番号が違います。キャンピング仕様にするため、ミッション内部まで変更されているのか以前修理されているのか詳細は不明です。取り寄せするパーツも最終的には画像で判断するという方法で入手しました。
これからパーツを組み上げて動作確認を行っていく予定ですが、果たして適合しているのか現物と比較しながらの作業となりそうです。 組み上げは次回で報告します。