BMW X3 F25 車検整備
車検入庫のX3です。 走行距離も少なく、非常に状態の良い車体です。
2000ccディーゼルエンジンは小排気量ですが、想像以上にパワフルで、燃費もかなり良いそうです。整備内容はエンジンオイル交換程度で、そのほかは良好。
エンジンオイルフィルターは、エレメント式でろ紙のみを交換するタイプです。
クリーンディーゼルエンジンですので、LL-04オイルの使用になります。
弊社で取り扱いしているエンジンオイルはLL-04の他に、ACEA/API規格などをクリアしているのでこちらを使用し交換しました。
作業翌日気温がマイナス10度を下回り、最終点検をおこなっているとウィンドウォッシャー液が凍結してしまうというトラブルがあり、急遽解凍作業を行いました。
解凍作業をしていると、こんどはパワーステアリング関係の警告灯が点灯。
診断機を使用すると大量のエラーが発生しています。 パワステからバンパーのセンサー、
フロントガラスのカメラ、スピードメーター等などを含め20個以上のエラーです。
ウインドウォッシャーを解凍する作業が原因で発生したとは考えにくい。
ウォッシャー関係のエラーは一切出ていないので何かが切れたか、外れたか、接点不良が起きたかその辺りに原因がありそうです。 エラー内容に変化が出ることがあるので、接点不良? BMWは電動パワーステアリングの突然故障の可能性も考えられるので、いやな予感も頭をよぎります。
ヒューズ切れはありません。 エラーが発生している個所のコネクター接点も問題ありません。リレーも問題なし。
ウォッシャー付近の作業をおこなっていたので、再度付近を確認するも問題ありません。
迷宮入りしてしまう前に、一度初心に戻ります。
再度ヒューズボックス付近を点検。 後付けで電源を分岐させて供給させるパーツが奥深い場所に取り付けられていたので、その部分を抜き差しするとあっさり解決。 やはり単純な接点不良でした。
たまたま今回接点不良が発生したようです。 再発しないように対策し、作業終了です。
ユーザーが使用中に発生していたら、確実にレッカー作業が必要だったでしょう。
事前にその車両にどのような物が取り付けられ、どのような加工がを行われているかわからない状況になると、原因が単純でもなかなか発見出来ないことがあります。
不具合が出ないように細工されている場合もあるので、このような事例は勉強になりますね。