TECH+メンテナンスレポート

急に調子が悪くなったBMW。 エンジンを始動している間はずっと電動ファンが全開で回り続けて、アクセルを踏んでも加速しなくなっている状態。　なんらかの不具合が発生しセーフモードが働いているのでしょう。　オーバーヒートを起こしていなかったのが幸いでした。

早速点検。　診断機での結果は、エンジンクーリングシステムがロックしておりポンプのスイッチが入っていない状態。　電動ウォーターポンプに何か問題が発生しているようです。

電動ウォーターポンプのアクティブテストを行うと、動作しようとしている感じはするのですが、動かない。 ウォーターポンプ故障により水温を下げようと電動ファンが回り続け、エンジン回転を上げないようにフューエルセーフ機能が働いていたようです。

ウォーターポンプ交換は車両下側からアクセス。　スタビライザー、ステアリングラックをずらして取り外します。

ウォーターポンプ交換なので冷却水を抜いてから作業する必要があるのですが、この車には冷却水を抜くためのドレーンがありません。　ラジエーターホースをいきなり外すのです。

”どばしゃ～”　と出てくる冷却水を大きな受け皿で受けて止めて作業を進めます。

取り外した電動ウォーターポンプ。　電動ターボチャージャーに似ていますね。

分解して状態を見てみたかったのですが、残念ながら返却依頼があったので確認出来ませんでした。　新しいポンプを取り付け、動作点検を行い作業終了となります。