BMW E90 サスペンションリフレッシュ
フロント・リアショックアブソーバーとアーム類交換の依頼で入庫したE90。 フロントサスペンションはほぼ一式交換です。
フロントストラットはオイル漏れが発生しています。 このストラットは内部にスプリングが内蔵されており、伸び側にスプリングの力が作用するようになっています。 車体が大きくロールするような状況で効果が発揮されロール量を抑制することにより、車体が安定するようになっています。 スタビライザーと似たような効果があるということですね。 本来はロールを押さえる効果が目的なのですが、オイル漏れが起きた状態でも伸び側にスプリングの力が作用するので、オイル抵抗による減衰力が低下してもスプリング抵抗のおかげで車体の揺れが何時までも残っている状態が軽減されます。
一般的な乗用車のショックアブソーバーはオイルとガスがショックアブソーバー内部に封入されているので、スプリングを取り外すとガスの圧力で自然とショックが伸びてくるのですが、このタイプは内部スプリングの抵抗によりショックが縮んでいくので、かなりスプリングを縮める必要があります。
フロントはストラット、ストラットマウント、バンプラバー、スプリングパッド、ロアアーム、スタビリンク、タイロッド・ラックエンド
リアはショック、ロア・アッパーブッシュ、スプリングパッド。 ショックアブソーバーの下側は塗膜により錆が見えにくかったのですが、塗装を剥がすと錆の進行が進んでおりました。
アライメント調整を行い試運転しましたが、元々しっかり整備されていた車輛でしたので一般道での差は微妙でしたが、高速道路などではかなり安定した挙動になると思います。