メルセデスベンツW124 4MATIC エンジン不調
走行中に急に調子が悪くなり走行出来なくなってしまったW124。 出先のディーラーで点検すると、6気筒のうち2気筒の圧縮が異様に低く、ほぼ機能していないという状態。 オーナーも心当たりがあるようで、エンジンオイル交換をしばらく怠ったことが原因のようです。
エンジンオイルを交換すると、とりあえずは走行できるようになったので当店までは自走で来店。 点検すると3,4,5番シリンダーの圧縮がかなり低いです。 カメラでシリンダー内部を確認したのですが、縦傷は入っていない感じですね。 ヘッド側に問題がありそうです。 シリンダーヘッドを下し確認してみます。
バルブをよく見ると何かおかしい。 シート面の当たりがずれています。 圧縮の一番低い5番は隙間が目視で確認できるほどです。
バルブを抜くと
おおっ!
おおおっ!?
曲がってる。 排気側が6本全て曲がっています。 圧縮のあった1,2,6番も曲がっていました。 バルブスプリングには問題なかったので、バルブがバルブスプリングに追従できずピストンと干渉してしまったことが原因です。 オイル劣化による潤滑・冷却不足が引き起こした現象だと思われます。
エンジン全オーバーホールするとなると、ピストンからバルブ、コンロッドまで交換となりそうなので在庫してあった中古エンジンに載せ替える予定です。