BMW E90 エンジン始動不良
エンジンが始動出来なくなったという連絡がありレッカー入庫してきたE90です。
セルを回すと一瞬の初爆はありますが、始動する気配がありません。 一度だけ始動しましたが、すぐにストール。診断機でのエラーコードは特になし。 スパークプラグには粘着性のあるカーボンが大量に付着しています。 スパークプラグを清掃しても始動出来ません。
エンジンを始動することが出来ないので、エンジン停止状態で確認できるものは全てチェックしました。想定していたVANOS関係のパーツも問題有りません。 燃圧も良好、点火状態も6気筒全て問題無し。VANOSモーターとカムシャフト位置も大丈夫です。 冷間時の圧縮も測定しましたが、問題無し。
エンジンエアーエレメントの目詰まりと、エンジンオイルエレメント、オリフィスも問題無し。
ECU基盤に腐食、クラック無し。
その後も色々と点検とテストを繰り返し、最終的にエンジンは始動するようになりました。 エンジンが始動出来るようになったきっかけの作業がありましたが、始動後の作動状況には問題が出ていません。 現状は調子が良いですが、しばらくすると同じような症状になることを考えてそのパーツを交換し納車させて頂きました。
最終的に診断機での問題は出ずエンジンも非常に良い状態でしたが、エラーにならない何らかの不具合が出ており、使用していくうちに徐々に調子が悪くなっていったのだと考えています。