メルセデスベンツ Bクラス W246 カムアジャスター不調
エンジン警告灯が点灯しエンジン始動時に異音、アイドルストップからの再始動に失敗することがたまにあるという症状です。 症状が軽度の時にディーラーで点検したのですが原因不明。 原因追及には費用と時間が掛かるということから、ご自身で簡易診断機を購入しエラーを消去しながら使用されていたようです。 最近になり症状が悪化してきたので、当店に来店されました。
点検すると原因はカムアジャスト関係。 センサー、マグネットに異常は無いのでカム位置を調整するためのカムアジャスター(スプロケット)が原因です。 クランクを手で回すとアジャスト機構が作動する時に、内部のピンと受け側の摩耗による衝撃音がしていました。
クラスが違いますが、カムアジャスターの異音でリコール届出もあったのですがこの車輛は対象外。 リコール内容と症状が酷似しているので、原因はおそらく同じだと思います。
SSTでカムシャフトを固定し、カムアジャスターを交換。 アウディ・ワーゲンもそうでなのですが、この付近を整備する時にSSTを使用しない仕組みにしてほしいと常々思います。
交換後はエンジン始動時の異音も無くなり、カムのアジャスト機構が作動してもエラーが出なくなりました。 走行しながらライブデーターを確認しましたが、EX側よりもIN側のカムアジャストが頻繁に作動しているので、IN側のカムアジャスターに負担が多く掛かるようです。 エンジン始動時の異音は症状が悪化するとかなり大きな音になるので、そのままにしておくとメカニカルな破損も考えられます。 同様の症状が出ている方は、早めに修理されたほうが良いと思います。