メルセデスベンツ W124 E300 水廻りホース交換
W124 4MATICセダンのエンジンルームの水廻りホース一式交換を行いました。 全体的にホースが劣化し、ホースの膨らみやホースバンド付近からのクーラント漏れが発生しています。
エキスパンションタンクとレベルセンサーを含めて全部で14種類。 全て一気に交換することは少ないのですが、予防整備と今後も長く乗り続けたいというオーナーの要望で主要のホースを全て交換します。
ヒーターポンプ、ヒーターバルブ、ウインドウォッシャー用ヒーターなどが装備されているので、ウォーターホースの取り回しが複雑です。 ホースが差し込まれる側のパーツも経年劣化しているので、年式の古くなってきている車輛では最新の注意を払いながら作業する必要があります。
余談ですが、W124のエキスパンションタンクには内部に防錆シリカゲルが入っており、少しずつクーラントに溶け出す仕組みになっています。 当店で取り扱っているマイレ製のエキスパンションタンクにもシリカゲルが入っていました。 ヨーロッパ車用のクーラントはケイ酸塩が添加されており、国産車用のリン酸塩が添加されているクーラントと混ぜてしまうと、リン酸マグネシウムやリン酸カルシウムが化学反応で発生し詰まりや固着の原因となる場合があります。
エキスパンション内部のシリカゲルもリン酸塩の添加されているクーラントを使用すると、何かしらの化学反応が起きてしまうことも考えられます。 欧州車には専用のクーラントを使用するようにして下さい。