アウディA4 B8系 エンジンオイル異常消費
エンジンオイルを異常に消費するアウディA4 8K、約500km走行で1L以上の消費量。 原因はピストンリングとピストンに問題があり、オイルが燃焼されてしまうという状況です。
通常は対策品であるピストンと23mmになったピストンピンに対応するコンロッドが必要なのですが、オーナーが元々のサイズの21mmのピストンピンに対応したピストンを持ち込まれたので、こちらを使用して修理することになりました。
エンジンオイルを常時継ぎ足しながら走行していたこともあり、ヘッド内部は綺麗です。
問題のピストン オイル穴とリング形状、ピストン形状が若干違います。
バルブにはカーボンとオイルが燃焼されて発生した生成物ががっちりと固着。削り取ります。
組付け。 カムシャフトにアジャスト機構があるのでSST必須です。 エンジンマウント、ウォーターポンプ、オイルシール関係も同時に交換しています。
最終点検とクランキングをしっかりと行いエンジンに火入れ。 問題有りません。
その後はしばらく試運転を行い、エンジンオイル消費の確認とその他点検を行い納車となります。
一部年式の車輛で発生しているこの問題。 エンジン内部に影響がなければ今回の内容の整備で済みますが、内部確認を行う為にはエンジンを分解する必要があり、実際には開けてみなければわからないという非常にやっかいな問題です。 オイル消費している状態であってもしっかりとオイル管理をされている場合には大抵は問題が無いと思いますが、あまり管理されていない状態となると最悪はエンジン交換が必要になる場合も考えられますので注意が必要ですね。