メルセデスベンツ W212 ヒーターが暖かくない
ヒーターが暖かくないということで入庫したW212。 温度を最高にしても吹き出し口から出てくる風はぬるい状態です。
エキスパンションタンクのフタを開けると、乳化したオイルが大量にあふれ出てきました。 吹き返しも酷くヘッドガスケットが抜けてしまっているようです。 ヒーターコアに乳化したオイルが目詰まりしヒーターも少ししか暖かくならないという状況。 抜いたクーラントはかなりひどい状態です。 シリンダーヘッドガスケット交換時にクーラント通路はすべて洗浄する必要があります。
ヘッドガスケット交換。 ヘッドとシリンダー部分に問題が発生していなくてよかったです。
清掃して組付け。 エキマニ側の構造が若干ややこしい
クーラントは真空引きしてから入れます。 クーラントラインに残っているオイル汚れを完全に取り去ることが出来ず、何度かクーラント交換が必要でした。 エンジンオイルも2回交換しています。
エンジンを完全暖気する作業を何度か繰り返し、オイル汚れ吹き返しが無いことを確認。 ヒーターもしっかりと暖まることをチェックし納車致しました。 気温が寒くなりヒーターを使用するようになったため今回の症状に気が付いたのですが、ヒーターを使用しない時期だった場合には症状に気が付かずにこのまま使用し続けていた可能性があります。 エンジンチェックランプは点灯していないのでセンサーからの情報だけでは気が付かないということです。 実際にボンネットを開けて月に一度は冷却水とオイルを目視でチェックをした方が良いですね。