あきらめないで! トリムのヒビ割れ
電装品の配線を取り回す際、トリム(内張り)を取り外して配線をすることが基本ですが、このトリムの材質はプラスチック製で自動車に使われているプラスチックは大まかに見て二種類の樹脂が使われています。
PP樹脂 柔軟性がある素材。割れにくい。
ABS樹脂 固い素材。衝撃に弱く割れやすい。
配線を隠すために取り外すトリムは、車内側面の下方にあるスカッフプレートが主になるかと思われますが、このスカッフプレートはPP樹脂で出来ているものが殆どで取り外しも簡単におこなえます。
しかし、冬季の寒い時期は注意が必要です。
低温で樹脂が固くなり柔軟性のあるPP樹脂でさえABS樹脂の様に固くなり割れやすくなるのです。
その割れてしまったPP樹脂の補修をご紹介。
ハンダこてをご用意下さい。
(1) 先ずは割れたトリム同士を合わせます。
(2) トリムの裏側のキズに沿ってハンダこての先端を使い、押し付けて溶かしていきます。
押し付けて溶かす深さはトリムの厚さの7割位(このサジ加減が難しいところですが・・・)
溶かし過ぎると表面に穴が開き、少ないと溶着が不十分になります。
(3) 周辺の樹脂を溶かし、割れた場所に盛り付けます。
肉盛りをすることでより強力に溶着ができます。
(4) 完成
最後は表面のキズを爪などで軽く擦りつけると、更に目立たなくなります。
あくまでも補修ですのでキズを消すことはできませんが、溶着することで元の状態に近くすることができます。
接着剤を使った場合は接着剤の完全硬化まで24時間(ものによっては数時間)という時間が掛かってしまいますが、溶着の場合は樹脂が冷えると固まる為、待ち時間が非常に少ないということが利点なのです。
藤村
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