ステアリングギアボックス ブーツが切れてしまう原因
ギアボックスとタイロッドエンドの間にあるブーツは、外からの圧力で切れてしまうことは殆どなく、ブーツの劣化から起きます。
ブーツが切れてしまう原因は三通りあり、それぞれに交換方法や交換費用が異なります。
(1) 駐車時や転回時に据え切り(ハンドルを目一杯に回すこと)を頻繁に行っている。
ブーツは蛇腹状になっていて伸縮をしますが、ブーツには多少の無理が掛かっています。
私事ですが、据え切りを頻繁に行っていた為に、走行距離三万キロでブーツが破れてしまったことがあります。
据え切りになった場合はほんの少しで良いので、ハンドルを逆方向に戻すとブーツに掛かる負荷が軽減されます。
これはブーツのみの交換で済みます。
(2) ブーツ周辺や上部から漏れ出したオイルがブーツに付着してブーツの寿命を縮める。
ディーゼル車や輸入車にありがちな事例。
エンジンからのオイルリークによってブーツを侵食してブーツの耐久性を無くします。
これはブーツの交換のみならず、オイルが漏れている場所を特定して修理をする必要があります。
(3) ステアリングギアボックス内のオイルシールの劣化により、ブーツの内部にオイルが漏れ出し、ブーツの寿命を縮める。
ステアリングギアボックス内はオイルが循環しています。
オイルシールが劣化をすると(2)の逆の状態になって、ブーツの寿命を縮めます。
オイルシールの劣化は経年劣化の他に、パワステオイルの劣化から来る場合もあります。
パワステオイルもエンジンオイル同様、金属に触れながら流動するもの、多少の鉄粉が混じってしまいます。
定期的にパワステオイルを交換しなければ、鉄粉が混じったパワステオイルがシールを傷めてしまい、ブーツ内部にオイルが漏れてしまうのです。
ステアリングギアボックスのシールとブーツを交換すれば良いのですが、シールのみの交換は実用的ではない為、ステアリングギアボックスのアッセンブリ交換が必要になります。
近年の車のステアリングギアボックスは油圧式でなく、モーターを使った物が多く出回っていますが、据え切りをすると使用状況によりますが、ブーツは短期間で切れます。
ブーツを切らない為の対策
(1) 据え切りをしない。
(2) パワステオイルは五万キロ毎に交換する。
パワステオイルの定期交換を怠ると、ステアリングギアボックスのみならず、パワステポンプを壊してしまう場合もあり、パワステオイルの交換はとても大切ということになります。
藤村
コメント
RSS feed for comments on this post.
この投稿には、まだコメントが付いていません
コメントの投稿
ごめんなさい、現在コメントを付けることは出来ません