プジョー 307SW の分解、交換時の注意点 ドア編
先ずはドア周りから。
この車のパワーウィンドウレギュレーターはワイヤー式で、ガラスとレギュレーターを固定する部品は樹脂パーツを使っています。
この車も例外はなく、樹脂パーツが破損をしてガラスが突然下がってしまう現象が起きてしまいます。
レギュレーターを交換するには先ず、ドアトリムを取り外す必要がありますが、トリムに取り付けられている樹脂製クリップが割れ易いのです。
リムーバーを使って丁寧にトリムを煽りましたが、工場内の室温が低かったせいか、樹脂製クリップが硬化をしていて割れ易くなっていたのでしょう。
寒気時にトリムを取り外す場合は、トリム全体を温めておく必要があります。
次にドアパネルのインシュレーターを剥がします。
ここでも注意しておきたいことがあります。
前席側のインシュレーターは発砲ウレタン製で柔軟性があり、破れ難いのですが、後席側は発砲スチロール製で出来ていて、簡単に破れる、というか割れてしまいます。
インシュレーターとパネルを止める糊は、シーリング材の様な材質で粘りがなく、発砲スチロール製インシュレーターでは綺麗に剥がすことが困難になっています。
後席のインシュレーターを剥がす場合はカッターナイフなどを使って、インシュレーターから糊を削ぎ落とす感じで剥がして行く方が良いでしょう。
ガラスが突然下がってしまう原因
写真はガラスとレギュレーターを固定する樹脂パーツです。
写真の右側の樹脂パーツにクラックが発生しています。
この状態で使用し続けると、樹脂パーツが砕けてレギュレーターからガラスが外れ、ガラスが自然に下がってしまうのです。
この車も前回の記事同様、サッシとガラスの隙間が少なく、昇降時の摩擦抵抗が大きい様です。
パワーウィンドウモーターの交換
モーターとレギュレーターを固定する部分にも樹脂パーツが使用されています。
この樹脂パーツも経年劣化でヒビ割れが起きて、いくら取り付けビスを緩ましてもグルグルと回り続けてしまう場合があります。
これは、レギュレーター側のモーター取り付け部分が割れているということなのです。
この車両は『ビスアンカー』を使用してモーターの固定をしてあります。
ドアミラーについて
※ 写真は右ハンドル仕様
運転席側のミラー台座はアルミニュウム製、助手席側は樹脂製で出来ています。
助手席側が樹脂製の台座になっている理由は、万が一、歩行者等にドアミラーをぶつけてしまった場合、簡単にドアミラーが折れて歩行者への衝撃を和らげる効果があるのです。
しかし、樹脂製ということもあり、やはり経年劣化で台座にヒビ割れが発生してしまうのです。
ドアミラーのワイヤーハーネスがドア内部のソケットと結合しているので、脱落をする心配はありませんが、注意しておきたい場所でもあります。
リアゲートのダンパー
定番と言われるリアゲートショックのオイル漏れ。
この車両は片側だけがオイル漏れを起こしていましたが、見た目以上に重いこの車のリアゲートは、男性の力でも持ち上げることが大変です。
リアゲートを開閉時に『ギュギュッ』という様な異音がする場合は、早めにゲートショックの交換をした方が良いでしょう。
藤村
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