スラッジが及ぼすエンジンへの影響
スラッジとは?
エンジン内部に埃が溜まりエンジンオイルがゼリー状になる現象。
スラッジ有無の確認方法
(1) エンジンオイルフィーラーキャップ外してねじ切り部分を確認する。
キャップには汚れがありません。
じつのところ、これだけではスラッジの有無は確認出来ない。
キャップが汚れていても、シリンダーヘッド内部にスラッジがない場合があります。
(2) キャップを外した穴から、シリンダーヘッド内部を目視で確認する。
このエンジンの場合、異物混入を防ぐための仕切り板が設けられていた。
そのため内部の確認が出来なかった。
ヘッドカバーを開けた状態の写真
※ こげ茶色の汚れた部分が『スラッジ』
スラッジの有無の確認はじつは難しい。
なぜスラッジは発生するのか?
短時間で発進や停止を頻繁に行うと、エンジンの燃焼室には不完全燃焼をしたガスが発生します。
このガスには煤が多く含んでいて、この煤がピストンリングの隙間からクランクケース内部に進入することで煤が堆積されるのです。
堆積された煤は徐々にエンジンオイルの粘度を上げてエンジンオイルの循環が悪くなる。
最終的にエンジンオイルはゼリー状のオイル(スラッジ)になってしまう。
スラッジが堆積すると?
スラッジがシリンダーヘッドカバーの内側やオイルパン内部に付着して徐々に堆積していきます。
このスラッジはエンジンの冷却とピストンの運動工程の妨げになってしまいます。
その他にピストンリングに悪影響を及ぼしエンジンの性能とエンジン寿命を減らします。
スラッジがエンジンに与える影響
スラッジがオイルパン内部にあるオイルストレーナーの目詰まりを起こして、エンジンオイルが吸い上げられなくなる。
するとピストンやシャフトの油膜切れが発生して、エンジン性能の低下、最悪の場合はエンジンが焼きついてしまう。
エンジンオイルを全て抜き取って、擬似的に油膜切れ状態のエンジンを再現してみました。
これは油膜切れによってエンジンに抵抗が掛かっているといえます。
油膜切れをしたエンジンは『焼きつき』を起こしてエンジンが停止するか、最悪の場合はピストンがエンジンブロックから突き抜けてしまい、大変危険な状態になります。
定期的にエンジンオイルを交換することによってスラッジの発生を防ぐことが出来ます。
藤村
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