2026.10.19ミツビシ デリカ D:5 P
はじめに:初めての新車という選択
今回入庫いたしましたのは、三菱のデリカD:5 です。
ボディカラーはブラックマイカ。黒の中に細かな雲母(マイカ)粒子を含んだ、深みのあるカラーです。
本車輌は2026年9月末に納車された新車。このオーナー様にとっては、初めての新車でもあります。
どうせ大切な一台を迎えるなら、最高の状態で乗り出したい。そうしたお考えから、今回はゴールドコース(37層)をご選択いただきました。
入庫時の状態:新車でも付く、黒の傷
納車後、オーナー様は長距離のドライブを楽しまれたとのこと。そのため、入庫時のボディには虫汚れが付着していました。
そして、黒いボディには全体的にスクラッチ傷が多く見られました。
黒は、光の反射が鮮明な分、わずかな傷も目立ちやすいカラーです。ボディ全体を照らすと、細かな線状の傷が浮かび上がります。新車であっても、日々の走行や洗車、乗り降りの中で、少しずつ傷は蓄積していくものなのです。




下地処理:傷と向き合い、黒を磨く
下地処理は、タイヤホイールとタイヤハウス内の洗浄から始まります。
シャンプーでボディ全体を丁寧に洗い上げ、虫汚れを除去した後、本格的なポリッシングに入ります。
今回の施工で、最も時間をかけたのがこのポリッシング(傷消し)の工程です。黒いボディは、塗装面のわずかな凹凸が光に映り込みやすいため、細かな傷一つひとつを確認しながら、丁寧に磨き上げていきました。
塗膜を守りながら傷を消していく作業は、根気と慎重さを要する工程です。





ホイールも並行して施工しました。このホイールは、オーナー様が前のお車から引き継がれた、長年愛用されてきたものです。タイヤはデリカ用に交換されましたが、ホイールには前の車との歩みが刻まれています。その思いも大切に、丁寧に洗浄・仕上げを行いました。

窓ガラスには撥水処理を施し、雨の日の視界を確保しています。内装には抗菌・抗ウイルスコーティングを施工し、車内の衛生面にも配慮しました。




ゴールドコース(37層)が引き出す、漆黒の深み
本車輌に施工したのは、ゴールドコース。37層のガラス被膜を形成しています。
ポリッシングを終えたボディは、ブラックマイカの雲母が、はっきりと見えるようになりました。黒の中に散らばる細かな輝きが浮かび上がり、見る角度や光によって奥行きが変わる、立体的な表情へと仕上がっています。
多層の被膜は、その深みを守りながら、日々の紫外線や汚れから塗装を保護します。


完成:初めての一台の、最初の輝き



新車を初めて迎えるという特別な一台。その大切な時間を、この漆黒の輝きとともに過ごしていただけたら、これほど嬉しいことはありません。
そして今回、お預かりさせていただいた期間が長くなってしまい、大変申し訳ございませんでした。それでも、一つひとつの傷と丁寧に向き合い、ご納得いただける仕上がりをお届けできたことを、心より願っております。


これからの日々の中で、この漆黒がどのように育っていくのか。その歩みを、長く見守らせていただけたら嬉しく思います。
大西


