2021.02.09鉄粉の付着
鉄粉とは空気中に漂う金属の粉が付着したもので、付着したボディをさわるとザラザラとします。
またボディに付着したまま酸化し、写真のように茶色い斑点状に見えます。(すべてが鉄粉ではない場合もあります)
鉄粉が発生する原因は
・車のブレーキをかけた時にローターやパッドが摩耗により削れ発生
・鉄道が走行する際に線路のレールや車輪から発生
・鉄工所などのばい煙
・北海道などの雪国の場合は除雪車のブレードやタイヤチェーンが削れた粉
などが挙げられます。
鉄粉が何を引き起こすのか
・ボディに付着した鉄粉は酸化して錆びる
・錆びた鉄粉は固着する
・鉄粉は周囲を酸化させながら、内部に食い込む
・最終的に酸化がボディの下地まで進行し、腐食につながる
上記は極端な例ですが、付着した鉄粉を放置すると最悪このような事態になります。
特に雪国では散布された融雪剤がボディに付着し、鉄粉の酸化をより進めます。
またボディに固着した鉄粉は水洗いやシャンプーなどの通常の洗車では取りきれません。
では、付着した鉄粉を除去するにはどうしたらよいかですが、
・鉄粉除去剤などの液剤で化学反応させ溶かして除去
・トラップ粘土で絡めとり除去
が一般的な方法です。
粘土は安価で手に入りやすいですし、除去力が高いです。
施工方法はボディに水をかけながら、粘土を滑らせるように撫で取るのですが、
絡め取った鉄粉を引きずることになるので、キズが入ります。
同類のクレイタオルやラバーパッドも同じ理屈なので、多かれ少なかれキズは入ります。
研磨前提で利用するのは良いと思いますが、
普段から粘土を多用するのはあまりおすすめしません。
DIYで作業されるなら、鉄粉除去剤を使用したほうがキズのリスクは低いです。
ただし、これも使用する液剤によっては変色など塗装を痛めるものもありますし、
しっかり洗い流さないといけないので注意が必要です。
当店では「鉄粉除去剤」を使用し、付着した鉄粉を除去しています。
よくある鉄粉が紫色に変色する中性のものと頑固な鉄粉に使用する酸性のものを使い分けています。
お住まいの地域や環境により付着量が変わってきますが、ほぼ確実と言っていいレベルで鉄粉は付着します。
予防策としては付着した鉄粉を簡単に落とせる状態にする=ガラスコーティングを施工することです。
コーティングした上で、定期的に洗車をおこなえば、鉄粉が固着する前に落とすことができるはずです。
コーティングを施工すると洗車不要になるわけではありませんが、
洗車の頻度や手間は確実に減り、楽になります。ぜひご検討ください。