2026.09.04トヨタ RAV4 PHEV Z
今回ご入庫いただいたのは、トヨタを代表するミッドサイズSUV、RAV4のプラグインハイブリッドモデル「RAV4 PHEV Z」です。

「ガソリン代がまた上がった……」「次の車はEVがいいけれど、遠出のときに充電切れが心配」——そんな方にとって、PHEVは魅力的な選択肢のひとつです。
あらかじめ充電しておけば、通勤や買い物などの日常走行では、モーターによるEV走行を中心に静かに移動できます。一方、遠出の際に駆動用バッテリーの残量が少なくなっても、エンジンを使ったハイブリッド走行に切り替わるため、充電切れによって走行不能になる心配は基本的にありません。
充電した電力を活用する日常のEV走行と、長距離移動に対応できるハイブリッド走行。この使い分けが、PHEVならではの魅力です。
RAV4 PHEV Zは、上質な内外装や快適性を重視したグレードです。スポーティな個性を持つGR SPORTとは異なる方向性の魅力があり、街乗りからロングドライブまで幅広く使いやすい一台に仕上げられています。
日本でも、2030年代に向けて新車の電動化が進められており、各メーカーがハイブリッド、PHEV、EVなどのラインアップを拡充しています。そうした流れの中で、EVの静粛性とハイブリッド車の航続性を両立できるPHEVは、実用性と環境性能をバランスよく求めるユーザーから注目されています。
新車に「下地処理」が必要な理由
「新車だから綺麗でしょ?」と思われるかもしれません。しかし、私たちの目は違います。
微細な鉄粉と虫汚れ: 輸送や保管中に付着した汚れは、放置すると塗装に食い込みます。
ピアノブラックの宿命: グリル等の美しい黒樹脂は、納車直後でも水シミ(イオンデポジット)が目立つことがあります。
さらに、製造工程で微細なスクラッチ傷が塗装面に存在することもあります。
これらを放置してコーティングをしても、本来の輝きは閉じ込められません。だからこそ、私たちは5日間の施工期間のうち、大半を下地作りに費やします。
徹底的な洗浄と、安全な研磨
下地処理の最初のステップは、徹底的な洗浄です。
タイヤホイールとタイヤハウス内をシャンプーで丁寧に洗浄し、ボディ全体も同じくシャンプーで洗います。次に鉄粉除去を実施。目には見えない微細な鉄粉を、専用の薬剤で化学的に除去していきます。この工程を省くと、後のコーティングの密着性が低下してしまいます。



窓ガラスも同時進行です。油膜やウロコ除去を実施し、その後に窓ガラス専用の撥水剤を塗布。新車でも納車までの経過で微細な汚れが付着しているため、この丁寧な除去が視界の透明感を生みます。

グリルなどのピアノブラックパーツは、一般的なポリッシングでは対応できません。ここは酸性ケミカルを使用した専用の水シミ除去を施工。本来の黒い輝きを取り戻します。


その後、ボディ全体のポリッシングに移ります。ポリッシャーを使用し、バフ、コンパウンドを使い分けながら、微細なスクラッチ傷と水シミを丁寧に除去。事前にボディの塗膜量を測定することで、安全な研磨範囲を確保します。




無機質ガラスコーティング「G-POWER 88」で、全37層の保護膜を形成
下地処理が完了したら、いよいよコーティング剤の塗布です。
当店が採用しているのは、防弾ガラスの技術を応用した無機質ガラスコーティング剤「G-POWER 88」。一般的なコーティングとの大きな違いは、その「密度」と「層の厚み」にあります。
実はこのG-POWER 88、たった一度の塗布で「6層」もの微細な被膜を形成するという特殊な性質を持っています。
今回ご用命いただいている「ゴールドコース」では、この塗布工程を贅沢に6回繰り返します。
1度塗りで6層、それを6度。つまり 6 × 6 = 36 層。
さらにその仕上げとして、当店独自のガラスコーティング剤「Micapica」を1層重ねることで、合計37層という圧倒的なガラス被膜が完成するのです。
37層という数字は、決して誇張ではありません。
ナノレベルの微細な粒子が互いに連結し、まるで城の「石垣」のように規則正しく緻密に並んだ被膜を形成し、何度も何度も積み重ねることで、塗装の身代わりとなって紫外線や酸性雨、鳥糞、樹液といったダメージを食い止める「本物のバリア」となります。この手間こそが、数年後の「色の深み」と「保護性能」に決定的な差を生むのです。


内装やスマートキーには、抗菌・抗ウイルスコーティング「G-POWER P.BS」を施工。新車だからこそ、これからの日常を快適に保つための仕上げです。



細部への こだわり——給電口、給油口も施工
ドアの縁やボンネットの内側の縁、給油口や給電口といった、通常は見落とされやすい部分も、簡易コーティング剤で保護します。
PHEVの給電口は、これからの日常で頻繁に使用される部分です。ここまで丁寧に施工することで、初めて「全身を守った」といえるのです。

施工を終えて —— オーナー様へのメッセージ
施工期間は5日間。その間、この一台に対して、職人が何度も何度も向き合い、丁寧に手を加えてきました。


この度は、大切なお車をお預けいただき、誠にありがとうございました。
施工中、車両の一部に不具合が発生し、解決まで多大なるお時間とご心配をおかけしてしまいました。楽しみにお待ちいただいていた中で、ご迷惑をおかけしましたことを、この場をお借りして改めて深くお詫び申し上げます。
今回の件を真摯に受け止め、施工前の確認体制と作業工程を根本から見直しました。より一層「安心して愛車を任せられる店」であり続けることを、オーナー様、そしてこれから出会うお客様にお約束いたします。
5年後、10年後。「この店でコーティングして良かった」と、RAV4の輝きを見るたびに思っていただけるように。
新しい愛車との素晴らしい日々が、ここから始まります。
大西


