2026.07.24ホンダ ステップワゴン スパーダ プレミアムライン
◇はじめに:ステップワゴン スパーダが象徴するもの

今回入庫いたしましたのは、ホンダの人気ミニバン、ステップワゴン スパーダ です。
ボディカラーはホワイトパール。明るく清潔感のあるこの色合いは、ファミリーカーとしての親しみやすさと、上質な存在感を同時に放っています。
ステップワゴン スパーダという選択には、オーナー様のライフスタイルが映ります。
単なる「移動手段」ではなく、家族との時間を過ごす相棒であり、週末のお出かけから日常の送迎まで、多くのシーンで活躍する存在。そうした「相棒」だからこそ、丁寧に扱いたい——そういう想いが感じられます。
実際、このオーナー様は月2~3回、ご自身で手洗い洗車を実施されているとお聞きしました。
新車を大事にしたい、美しく保ちたい、そういう気持ちの表れではないでしょうか。
◇新車300kmでも付く、見えない傷
ただ、ここに一つの現実があります。
新車だからこそ、傷が目立つという現実です。
本車輌は納車からわずか300km、製造からも1ヶ月半程度。それでもすでに、いくつかのダメージが見られました。
虫汚れ——走行中に付着した虫の残骸は、塗装の敵です。放置すると、塗装面を腐食させます。洗車前の短い期間でも、虫汚れはボディに痕跡を残します。
グリルの水シミ——フロントグリルは、走行中に水分や汚れが集中しやすい部分。新車でも、雨の日の走行後には汚れと結合した水シミが付着します。
そして、もう一つ。ピアノブラックパーツのスクラッチ傷。
フロントドアとリアドアのピラーには、ピアノブラック仕上げの樹脂パーツが装備されています。これらは非常にデリケートで、ドアの開閉時や乗降時の接触で、微細な傷が入ります。新車だから傷がない、というわけではなく、運搬や初期の使用段階で、知らず知らずのうちに傷が付いていることもあります。
オーナー様が月2~3回の手洗いを心がけられているのも、こうした「見えない劣化」を防ぎたいという想いからなのでしょう。
ただ、手洗い洗車だけでは防ぎきれない部分があります。そこに、コーティング施工の本質があります。
◇入庫時の診断:虫汚れと傷の確認
下地処理の最初のステップは、いつも通り徹底的な洗浄です。
タイヤホイールとタイヤハウス内を中性シャンプーで丁寧に洗浄し、ボディ全体も同様に洗います。
その後、ボディ全体をより詳細に確認。本車輌は走行距離が短いため鉄粉の付着はほぼ見られませんでしたが、目立ったのが虫の付着、そして虫の糞による汚れです。
虫の糞は、単なる汚れではなく、酸性の排泄物。放置すると塗装面を腐食させてしまう厄介な存在です。この汚れを丁寧に除去することが、新車を長く綺麗に保つための重要なステップとなります。



窓ガラスも並行して処理。油膜やウロコを除去し、ガラス撥水剤を塗布します。この一連の工程により、視界がクッキリとします。

◇ピアノブラックパーツの傷を除去
今回の施工で、特に丁寧に対応したのが、ピラーに使用されている、ピアノブラックパーツです。
ピアノブラック樹脂は、一般的なボディ塗装とは異なります。非常にデリケートで、強い研磨はNGです。しかし、放置すれば傷が目立ち、高級感を損なってしまいます。
ポリッシャーを用いて慎重に磨き処理を実施。微細なスクラッチ傷を丁寧に除去しながら、ピアノブラック本来の深い黒い輝きを取り戻します。
磨き前
磨き後
磨いた後の仕上がりを見ると、まるで鏡のようにくっきりと映り込みが反射するようになりました。
ボディ全体の磨き処理においても、同じ思想で進めます。ポリッシャーを使用し、ウールバフとウレタンバフを使い分けながら、微細な傷と汚れを丁寧に除去。新車施工の最大のポイントは、塗膜を削り過ぎないことです。安全な研磨範囲を確保しながら、丁寧に進めていきます。

こうした下地処理に費やされるのが、施工期間の大部分です。
◇シルバーコース(19層)が、この車輌に最適な理由
本車輌に施工したのは、シルバーコースです。
G-POWER 88を3度塗布(18層)+ Micapicaを1度塗布(1層)= 計19層のガラス被膜
シルバーコースは、非常に優れた耐久性に加え、より一層の色の深み、艶を感じられるものとなります。
その上、このオーナー様は月2~3回の手洗い洗車を実践されているとのこと。
適切なメンテナンス習慣と組み合わせることで、より高いレベルの保護が実現できます。

19層という層数は、ボディ表面に均一に形成され、これからの日常の紫外線、酸性雨、虫汚れ、鳥糞といった外的ダメージから、長期間にわたって塗装を守ります。
◇細部への こだわり——すべてが繋がる
ホイール、樹脂パーツ、窓ガラスも、すべてが施工対象です。
このように「コーティング」というのは、実は一台全体の価値を長く保つための投資になります。
特に、手洗い洗車のみしかおこなっていないという習慣を持つオーナー様であれば、この被膜があることで、手洗い時の細かなキズからも塗装が守られます。
つまり、オーナー様の「大事にしたい」という想いと、当店の施工が、初めて完全に歩調を合わせるのです。
◇完成——手洗い派のオーナーへ、安心を届ける
施工期間は1名で4日間。この時間を費やして、この一台と向き合いました。


新車だからこそ、傷があると目立ちます。新車だからこそ、細心さが必要です。
ステップワゴン スパーダは、これからの長い年月、家族とのたくさんの思い出を一緒に乗せていく相棒になるはずです。
この施工は、その相棒の未来を守るための、最初の一歩。
月2~3回の手洗い洗車という習慣を続けられるオーナー様だからこそ、この被膜の恩恵を最大限に受けることができます。
これからも、このホワイトパールの輝きと共に、家族の時間を過ごしていただきたい。
そして数年後、「やっぱりあの時施工して良かった」と感じていただける——そういう施工を、当店は目指しています。
大西


