メルセデスベンツ S124 4MATIC の点検
S124を購入されたオーナーからの依頼で点検とオイル交換を行いました。
見た目の状態は錆も発生しておらず、非常に上物のS124。 早速色々と点検します。
エンジンが停止する症状が出ることがあるということでしたので、試運転しましたが症状が発症しません。
OVBリレーを確認しましたがすでに対策品に交換済みでした。
交換済みなので問題ないと思われたOVPリレーですが、エンジン始動中にコンコンと衝撃を与えると、内部から”ジジジ”という音が発生しアイドリングが不安定になる症状が発生。
スペアのOVPリレーや燃料ポンプリレー、ヒューズなどをすでにユーザーがお持ちでしたのでそちらに交換し様子を見てもらうことにします。
燃料ポンプリレーは修理済みで、ハンダクラックを修理したものだと思われます。
こちらは衝撃を与えても問題なかったので、そのまま使用することにします。
その他にはエンジンマウントからオイル漏れが発生しているのと、リアハブに圧入されているベアリングブッシュ(ロアアーム取り付け部)にガタ付きがあり、交換が必要になります。
一番の問題点はオートレベライザーと4MATIC動作の問題。
双方油圧で動作する仕組みなのですが、どちらも不作動。 オーナーもこの点については薄々気が付いてらしたようで、原因は油圧不足。
パワーステアリングポンプのハイドロポンプ側からのオイルの突出がまったくありません。
ポンプ内部に問題があり、圧送できなくなっている状態です。
今後修理していくことになりましたが、このようにハイドロ交換する場合は油圧が正常に機能し始めた後に他のパーツに負荷が発生し問題が出てこないか注意が必要です。