メルセデスベンツ R107 異音とステアリングの遊び
ステアリングの遊びが大きいのとサスペンションから異音がするとのことで入庫したSL。 89年の最終モデルです。
ステアリングはラック式ではないウォームローラー式なので、ステアリングシャフトからハブナックルまでに複数のロッドとボールジョイントを使用しています。 ラック式に比べるとステア反応は鈍くなるのですが、路面からのキックバックがステアリングに伝わりにくいので、道路状況が悪い場面では乗りやすいステアリング構造となってきます。 遊びが大きいとのことで点検すると、ステアリングカップリングに大きなガタ付きが出ていました。 ガタついていたことにより異音も発生。 交換します。
サスペンションのその他の異音は、リアスタビライザーリンクのボールジョイントが外れていました。
ギシギシ音はスタビライザーマウントブッシュ
フロントのアッパーアームはガタ付きは無いのですが、ボールジョイントブーツが破れていたので交換します。
追加でワイパーの動きが非常に悪く、止まってしまうとのことで、モーターを分解しブラシ部分を磨いて組み込みました。 ひとまず動作はするようになりましたが、銅線が黒く焼けているのでどうするのかは今後の課題ですね。
フロントブレーキホースはタイヤと干渉して内部が露出していました。 原因は整備不良。 ホースの取り回し方を間違えて取り付けされており、ステアリングを切った時にタイヤと干渉していました。 以前BMW X3であった事例と同じ現象です。
反対側は正しい取り回し方で取り付けされています。
ブレーキホース内部がステンメッシュだったのでこの程度で済みましたが、補強糸だった場合にはブレーキフルードが噴射していたかもしれません。
その他にもブッシュ類の痛みが見受けられるので、今後整備していく必要がありそうです。