メルセデスベンツ W124 E500 タペット音
エンジンから異音がしているE500。 当店へ到着した時には異音は消えていました。 異音がしている時の動画を撮影されていたので拝見すると、まさにタペット音。 ラッシュアジャスターが機能していない音です。 バルブリフターが不良だった場合には、結構大掛かりな作業となってしまいます。
静かになってしまったエンジンですが、聴診器でチェックすると助手席側のシリンダーヘッド後部から微妙にタペット音が聞こえます。
助手席側タペットカバーを外して内部チェック。 オイル管理状態が良いので非常に綺麗なシリンダーヘッドです。 ラッシュアジャスターへのオイル供給パーツをチェックしていると、メクラ蓋が無くなっていました。 これでは油圧が発生しません。
後期型のM119は樹脂製を使用してるのですが、前期のM119はアルミ製。 樹脂製に変更した理由は様々あるようです。 純正のアルミ製はほぼ入手が不可能なので、オーナーと相談し手持ち在庫の前期モデルのM119から取り外したアルミ製で修理することになりました。 16個総取替です。
交換後の冷暖エンジン始動状態での異音は無し。 外れた蓋部分はかなり探したのですが見つけることが出来ませんでした。 おそらく粉々になってオイルエレメントに吸われてしまったのだと思います。 バルブリフター不調が原因なら少々厄介でしたが、オイル供給パーツ交換で済んだのが幸いでした。 M119型後期モデルではそこそこ起きるケースらしいので、タペット音がした場合にはこのパーツのメクラ蓋部分をチェックしてみましょう。