取った! 取られた!
日本の言葉って乱暴な言葉が多いですよね。
お金を払った人が、「取られた!」と言ったり、お金をいただいた人が「取った!」と言ったり・・・
自分で買ったものや得た対価にお金を支払ったことに「取られた!」というのは、支払ったモノが価値のないものだった時の言い方なのでしょうか?
もっと酷い言葉があります。
それは業者同士で時々聞く言葉なのですが、私がとても嫌いな言葉です。
「買ってやってる!」という言葉です。
「俺はお前の会社から買ってやってる!」とか「あそこの店から買ってやってる!」という表現・・・・とても醜い言い方のように感じるのです。
特に業者間であれば、売る方も買う方も互いがあって商売が成り立つはずです。
仕入れがなければ売るものは作れません。
逆に売るものがなければ仕入れなければいけません。
業者間の売り買いは表裏一体で、どちらも大切なものです。
しかし、今日、業者の方から「お前の所から買ってやってる!」と強い口調がありました。
とて残念でした。
日本の自動車ユーザー、地域の自動車ユーザーへのサービスの充実を考えると、一心同体でなければならないのが業者間同士のはず。
しかし、「買ってやっている!」という奢りの気持ちが多いのも日本の悪い風土なのかと思います。
ユーザーは部品を買って帰る時や紹介したときなど「ありがとう!」と言ってくれます。
車を売っていただけたユーザーは「お世話になります」と言っていただけます。
ユーザーサービスに熱心でユーザーのファンが多い会社のスタッフの方も、「ありがとう」とか「御苦労さま」とかの声をいただけます。
この差は、考えや感情をどこに置いて考えているかの違いなのだと思いました。
誰にでも感謝の気持ちで接する人は、相手を考え、相手の喜びを考えて、行動発言します。
逆に買ってやってる、売ってやってるという人は、自分を中心に物事を考えているのだと感じます。
不況が続き、まだまだ先が見えない世の中ですが、この辺の感情から世の中の仕組みが再編されていくのではないかと私は感じています。